須川展也 – Nobuya SUGAWA
©︎Toru Hasumi
日本が世界に誇るクラシカル・サクソフォン奏者。デビュー以来長きにわたり、チック・コリア、ファジル・サイ、坂本龍一、西村朗、本多俊之、吉松隆、長生淳など名だたる作曲家への委嘱を継続。多くの作品が楽譜としても出版され、20-21世紀のクラシカル・サクソフォンの新たな主要レパートリーとして国際的に広まっている楽曲が多く、クラシカル・サクソフォンの領域への貢献は計り知れない。作曲家からの献呈作品も枚挙にいとまがない。
N響、都響など国内オーケストラのみならず、BBCフィル、フィルハーモニア管、イーストマン・ウインド・アンサンブル、パリギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団など世界各国の著名オーケストラや、デュトワ、A.ギルバートなどの名指揮者たちと共演。ウィーンのムジークフェラインをはじめ、世界各地の檜舞台でリサイタルを行っている。また、これまで海外30ヶ国以上に招かれ公演やマスタークラスを行っており、管楽器の魅力を若い世代に伝える活動を精力的に継続している。
東京藝術大学卒業。サクソフォンを故・大室勇一氏に師事。第51回日本音楽コンクール、第1回日本管打楽器コンクールのいずれも最高位に輝く。出光音楽賞、村松賞を受賞。98年JTのTVCM出演、02年NHK連続テレビ小説「さくら」ではテーマ曲を演奏。
これまでに国内外のレーベルから約30枚のCDをリリース。新作の紹介に留まらず、ロン・カーターやマーティン・テイラーなど、他ジャンルの巨匠と共演したものもある。最新CDは自身初の無伴奏作品となる「バッハ・シークェンス」(令和2年度文化庁芸術祭レコード部門優秀賞受賞)。2014年に自叙伝「サクソフォーンは歌う!」を、また2021年に「絶対!うまくなる サクソフォーン100のコツ」を刊行。
89-10年まで東京佼成ウインドオーケストラ・コンサートマスター、07-20年までヤマハ吹奏楽団常任指揮者を歴任。現在は、イイヅカ☆ブラスフェスティバル・ミュージックディレクター、静岡市清水文化会館マリナート音楽アドバイザー&マリナート・ウインズ音楽監督を務めている。サクソフォン四重奏団トルヴェール・クヮルテットではソプラノ・サックス奏者を務める。
東京藝術大学招聘教授、京都市立芸術大学客員教授。
使用楽器
ソプラノサクソフォン:YSS-875EXG
アルトサクソフォン:YAS-875EXG
トルヴェール・クヮルテット – Trouvère Quartet
©︎AKIHIKO YOKOI
1987年に須川展也・彦坂眞一郎・新井靖志・田中靖人の4人で結成した、世界トップレベルのサクソフォン四重奏団。結成30周年を迎えた2017年、神保佳祐がメンバーに加わった。1992年東京国際音楽コンクール第2位、第5回日本吹奏楽アカデミー賞「演奏部門」受賞。1998年にはTV朝日「徹子の部屋」への出演を機にその存在を広く一般にも知られるようになる。2000年にはオランダでの日蘭国交修好400年記念演奏会に招かれ各地で絶賛を浴びた。
CD「マルセル・ミュールに捧ぐ」(2001年)が、第56回文化庁芸術祭レコード部門で大賞受賞。イマジンベストコレクション他から多くのCDをリリースしている。
「個性と融合」をコンセプトに、コンサートではサクソフォンのためのクラシカルな作品から、トルヴェールならではのオリジナル編曲作品までを展開。結成間もない頃よりピアニストの小柳美奈子も参加し、ボーダレスな活動内容が幅広い層に圧倒的な支持を得続けている。その音楽性と驚異的なテクニックによる緊密なアンサンブルが、世界最高峰のサクソフォン・クヮルテットとしての評価を揺るぎないものとしている。
トルヴェール・クヮルテット公式 @TrouvereQ
須川展也 ソプラノ・サクソフォン Nobuya SUGAWA, Soprano Saxophone
東京藝術大学卒業。第51回日本音楽コンクール、第1回日本管打楽器コンクール最高位受賞。02年NHK連続テレビ小説『さくら』テーマ演奏。名だたる作曲家への委嘱曲がSaxの新たな主要レパートリーとして国際的に広まっている。1989-2010年まで東京佼成ウインドオーケストラのコンサートマスターを、2007-2020年までヤマハ吹奏楽団の常任指揮者を務める。最新CDは「バッハ・シークェンス」。東京藝術大学招聘教授、京都市立芸術大学客員教授。
彦坂眞一郎 アルト・サクソフォン Shin-ichiro HIKOSAKA, Alto Saxophone
東京藝術大学卒業、同大学院修了。安宅賞受賞。CBSソニー「ザ・ニューアーティスト・オーディション ’88」においてFM東京賞、クリスティン・リード賞受賞。1999年東京オペラシティリサイタルシリーズ「B→C」出演。昭和音楽大学教授。本多俊之主催の室内楽ユニット「SMILE!」に参加。これまでにソロCD「明日のほうへ」(フロレスタン)、新井靖志とのデュオによる「6つのカプリス~2本のサクソフォンのための作品集~」(マイスター・ミュージック)他をリリース。
神保佳祐 テナー・サクソフォン Keisuke Jimbo, Tenor Saxophone
群馬県出身。昭和音楽大学卒業。同大学音楽専攻科修了。東京芸術劇場による演奏家育成プロジェクト、「芸劇ウインド・オーケストラ・アカデミー」に第一期生として在籍し、研鑽を積む。2021年度、バンドジャーナル誌(音楽之友社)のワンポイントレッスンを担当。「ブリッツフィルハーモニックウインズ」、「CIRCLE A SAX」、「Saxaccord」、「Saxophone Boys」メンバー。サキソフォックスのお友達プレイヤー。昭和音楽大学非常勤講師。サクソフォンを大津立史、新井靖志、有村純親、林田祐和の各氏に師事。
田中靖人 バリトン・サクソフォン Yasuto TANAKA, Baritone Saxophone
国立音楽大学卒業、矢田部賞受賞。在学中に第1回日本管打楽器コンクール第2位、第4回同コンクール第1位受賞。CDは「管楽器ソロ名曲集」(日本コロムビア)の他、「ラプソディ」、「サクソフォビア」(東芝EMI)、「ガーシュイン・カクテル」(佼成出版社)、「モリコーネ・パラダイス」(EMI)をリリース。2003年和歌山県より「きのくに芸術新人賞」受賞。1989年から2023年3月まで東京佼成ウインドオーケストラ、サクソフォン奏者。2011年からはコンサートマスターを務めた。国立音楽大学教授。
小柳美奈子 ピアノ Minako Koyanagi, Piano
東京藝術大学卒業。伴奏のイメージを変えてしまうアンサンブル・ピアニスト。様々な奏者の呼吸の機微を読み取り、寄り添うしなやかな感性を数多くの公演や録音で発揮。吉松隆「サイバーバード協奏曲」の準ソリストとしてフィルハーモニア管、BBCフィル他多くの楽団と共演。打楽器の山口多嘉子とのデュオ「パ・ドゥ・シャ」で、吉松隆の作品を収めたCDを発表。須川展也、トルヴェールQの共演者としてのキャリアも長く、多くの録音に参加。トリオ「YaS-375」メンバー。ピアノを安川加寿子、梅谷進、秦はるひ、今井正代、長谷川玲子、本村久子に師事。